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話しを聞くたびに毎回モヤモヤする映画鑑賞マナーの話

公開日: : 映画・テレビ , , ,

先日、こういうエントリを読んだ。

映画泥棒と石を投げる者、映画鑑賞時のマナーについて考えていたら混乱してきた話をします
http://fragile.mdma.boo.jp/?eid=1065749

映画館での鑑賞マナーについては前々からモヤモヤしたものがあった。たしかにみんなそれぞれが“気持ちよく鑑賞したい”と思う気持ちはわかる。当然だ。僕も気持ち良く鑑賞したい。だけど、あんなにも毎回毎回「食べ物を食べるときは音や匂いで周りに迷惑にならないよう配慮しましょう」とか「しゃべり声に気をかけましょう」とか言い続ける必要があるのだろうか。あんなにマナーに対して口酸っぱく言うようになったのはいつからだろう。

そう感じるのは僕が何度も劇場に足を運ぶ人だからなのかもしれないが、じゃあ初めての人には意味があるのか、って考えると、そんなこともないだろう。少なくとも映画泥棒含め、あれら啓発映像を映画が始まる前に流す効果は、ユーザーが受ける不利益(少なくともあれを観ることを強制されること、とか)に対してリターンは無いだろうと思っている。ほとんどゼロに等しいのではないだろうか。あの映像を流しても流さなくても効果は同じで、関心を持ってもらうためにマンガキャラを登場させたりすること自体まったく無意味。かけるべきリソース配分を完全に間違っていると思う。

もう一度言う。みんなそれぞれ気持ちよく鑑賞したい、と思うのは当然だ。ただ劇場や個々人の思惑とは別に、いろんな人が来る場所で、みんなそれぞれ楽しみ方が違うのだ。みんなが同じ楽しみ方を共有する場所じゃない。そう理解して済ますわけにはいかないのだろうか? もちろん、故意に上映を妨害しようとする人がいるのであれば排除されて当然だろう。しかしそうでないなら、本人がそれで楽しんでいるのであれば、それでいいじゃないか。それがどうしても嫌なら、自宅の大画面テレビで見てればいい。それが誰からも迷惑を受けないし、誰にも迷惑をかけないんだから。

マナーだなんだと言ってもそこに明確なラインがひける世界ではない状況で、誰がそれをひくのか。本当に全員が納得いくような線引きができるのか。そしてそんなことをみんな気にしながら映画を見て本当に楽しいのか。映画館で映画を見るのに一番重要なのはなんなのか。劇場で映画を見る意味はなにか。

劇場で映画を見る時にだんだん息苦しさを感じるようになってきている。なんでこんなに映画の楽しみ方を誰かに規程されなければならないのだろう。

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だからニューヨークで映画を見た時は本当に楽しかったし(1度きりだけど)、『キリング・ゾーイ』でジュリー・デルピーが顔面パンチを喰らうシーンで一緒になって笑ってくれたガイジンさんとか、『シリアル・ママ』で鶏料理に激高するキャスリーン・ターナーに喝采を浴びせたくれた人たち、『THIS IS IT』でみんなで歌ったこと、マサラ上映でみんなで踊ったこと、『ミスト』でミセス・カーモディが撃ち殺されるシーンや『デス・プルーフ』のラストシーンで一緒になってガッツポーズしてくれた人たち、『必死剣 鳥刺し』でトヨエツが秘伝の剣をふるった瞬間に爆笑してしまった僕を許容してくれる環境とか、『キャビン』のクライマックスでエレベータが開いた瞬間に一緒に大笑いしてくれた9インチヒールの彼女とか、ほんとにほんとに愛していて、それこそ僕が映画館で映画を見る理由だ。みんなで見てるんだから、みんなそれぞれ好きなように見ればいいし、ぜんぜん知らない人どうしで一緒に楽しめたならその偶然を楽しめばいい。

ということで、無茶なこと書いてる自覚はあるけど、“マナー”に目くじらたてるような人たちこそ、映画館に来なければいいのに、とかいうのが持論です。もっとみんな肩の力を抜いて映画鑑賞ができる時代が来ますように。

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