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「かたちに残す」ということ

公開日: : 最終更新日:2014/09/20 日記・コラム・つぶやき

ここしばらく、日曜の朝にマンツーマンで英会話のレッスンを受けている。もとより学生時代だって英語が出来たってことはなかったし、その学生時代も遥か昔になってしまっているので、ほんとうに「This is a pen.」から始める勢いで習っている。いろいろ思い出しながらなので大変なんだけど、結構楽しい。

そのレッスンでは自分のことを話すよう促される。自分のこと、家族のこと、仕事のこと、趣味のこと。「ボブは野球が好きです」みたいな例文より話しやすいということなのだろうけど、それで改めて気付かせられるのは、子供の頃から自分が「こうなりたい」とか「将来こうしたい」というのが”特に無い”ないんだな”ということ。

「子供のころ何になりたかった?」という質問に英語で答えるときも言葉が出てこない。小さい男の子に人気ありそうな新幹線の運転手や、飛行機のパイロットとか全然関心がなかったし、野球やサッカーの選手にもなりたいと思ったことがない。同様に「10年後どうしたい?」とか「仕事リタイアしたらやりたいことは?」とか聞かれても、あまり思い浮かばない。「沖縄移住したい?」とか「海外旅行したい?」とか具体的に聞かれると「そうかも」とは答えるけど、自分で「こうしたい」というのが本当にないな、と思う。

それで困ったことは今までない(と思う)んだけど、果たしてそれでいいんだろうか、とは最近よく考えるようになった。英語とは全然関係がないんだけど。そしてもう不惑なはずなんだけど。

 

先日、『編集後記 雑誌編集者の時間』という本を読んだ

学研『ムー』編集部から雑誌編集者としてのキャリアをスタートし、その後、山と渓谷社に移って『山と渓谷』の編集に従事、『ヤマケイJOY』『山と渓谷』編集長として活躍されてきた勝峰富雄氏の著作だ。

ただ「著作」と言っていいのかちょっと悩む。基本的に氏が携わってきた雑誌の、その最後を飾る「編集後記」をまとめた内容で、その正味200文字くらいの後記に対して、当時どういう思いでそれを書いたのか、会社や自分がどういう状況だったのか、など振り返りながら紹介する内容になっている。

本来、雑誌の編集後記はその文章の短さも手伝ってハイコンテクストに振れていると思う。その雑誌をずっと読み続けていて、ライターや編集者が今までどんな仕事をしていてどんなことを書いてきたのか知らないと、そこに書かれている200文字程度の文章の真意を汲み取ることはかなり難しい。

そういった後記に著者自身による説明を加えることで、当時の思いや考えが本の中で少しずつ輪郭を現してくる。そしてその向こう側に著者の仕事に対する考え方や捉え方が見えてくる。とても不思議で興味深い内容だった。

もう一つ、先日こういうイベントに行った。

kawakatsu

昨年1月に急逝された編集者 川勝正幸氏の仕事展だ。

氏のテキストは雑誌やパンフレットなどでよく読んでいたし、携われていた作品もちょくちょく目にしていた。それらが一同に並べられているのを見て、「やっぱり偉大な人だったなぁ」と改めて思った。一部実際に手に取って中が見れる作品も置かれていたのだけど、読んでいてしんみりとしてしまった。

 

で、話は戻るけど、勝峰氏や川勝氏の仕事のように、何かこうかたちに残せる、手の乗るかたちを持った仕事ってやっぱりいいな、と最近よく思うようになった。別に書籍は良くてデジタルがダメだ、とかそういう話じゃなくて、手触りがある形を持ったものをオレも作りたい。

ネットの仕事はスピード感がハンパ無くて刺激的で楽しいけど、一方ですごい空しく感じるところもある。かつて関わってきた仕事はほとんどサーバ上から消えてしまってGoogleキャッシュかWebArchivesでしか見ることができない。今の仕事に思うところがある、というか、そういうかたちに残せることを一度しておきたい、という感じ。なんか英会話の時のように上手く説明できないんだけど。

というあたりで、とくに結論もなく、なんとなく思っていることをたまにエントリに書いてみる。まとまりがなくてすいません。

 

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