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自意識過剰な中学生に娘を殺された女教師が徹底的に犯人を追い込む痛快復讐活劇 『 告白 』

公開日: : 映画・テレビ

話題の『告白』を見てきました。

Kokuhaku
(C)2010「告白」製作委員会

復讐劇といってもハリウッド映画のような爽快さは微塵もなく、ちゃくちゃくと外堀を埋めつつネチネチと真綿で首を絞めるような今の季節にマッチした陰湿な展開。しかも娘を殺されたとはいえ良識ある(と思われがちな)教師が中学生相手にそれをやってる、というのが今の日本の狂った感じを表しているように思えてワクワクします。いいぞ、もっとやれ。松たか子の微妙にずれたフェイスラインが見る人を微妙に不安にさせてキャスティングの妙にも心打たれます。

が、なかばホラーのようなこの映画も正直残念なところが多くて「心に残る映画か」と言われるとそうでもないな、という感じ。

一番気になるのが過剰な映像演出。折角押さえた色合い、押さえた演技なのにあそこまで映像を作りこむ必要があったのだろうか、かえってストーリーを埋もれさせてしまったように思う。

そして映像演出とは逆にストーリーの方が結構雑。原作は各登場人物たちの「告白」によって構成されているそうで、映画もそれに準じてみたのかもしれないけど、構成やバランスがバラバラで「なんかまとまりがないなあ」というのが正直な感想。これだったら原作を半ば無視しして単一の視点のみで語ってみてもいいんじゃないかと思ったりもしました。

まあそれが中島哲也監督だよ、って言われるとまあそうかもね、というところですが、それがこの映画に合ってるかというと「う~ん」という感じ。もっとザラザラした作りの方が個人的には好みです。今時の「映像表現に制限が無い」世界ってのもそれはそれで罪だなぁ。

悪い映画ではないと思います。まあ今時の映画よね、ってところで。

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)
湊 かなえ
双葉社
売り上げランキング: 26
おすすめ度の平均: 3.5

3 まあまあ面白いです
5 今までにない小説
4 スピーディに読ませる小説
3 一章はすごく完成度が高いが、以降は印象がどんどん薄くなる
5 「人のせいにすな!」という強い主張

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