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巡り合わせ

公開日: : 書籍・雑誌

 なんとなく今、昔の書籍を読むモードに入ってます。読み返すのではなく。今読んでいるのは『不確実性の時代』。『銀河ヒッチハイクガイド』を読んでるあたりで気になっていたのだけど、絶版になっているんだかなんだかで手に入らず忘れていた。最近、再販されたらしく本屋で平積みにされていたので読み始めた。

 そして今探してるのは『彼のオートバイ、彼女の島』。これも今は絶版になっている。会社のそばのブックオフを良く覗くのだけど入荷されない。替わりと言っては変なのだけど、今日ブックオフでこれを買った。

たたかう天気予報 (角川文庫)
火浦 功
角川書店
売り上げランキング: 226687
おすすめ度の平均: 4.5

5 笑えて、少しせつない
5 目からウロコがぼろぼろと
3 実はそのノゾき穴はブラックホールで……
5 傑作短編集!中には自分自身を投げ打ったギャグも!(笑)

 まだティーンエイジャーだったころ、当時アスキーから出ていた『LOGiN』という雑誌にSFショートショートがのコーナーがあり、それが結構面白くて好きだった。その中でも火浦功の一編が記憶に強く残っていて、それをまた最近良く思いだし気になっていた。『ゲンジツおじさん』というタイトルのそれは、だいたいこんな内容だ。

 主人公が渋谷を歩いていると、いかにもな姿をしたサラリーマンに呼び止められ「現実とはなんでしょうか?」と訪ねられる。サラリーマンは今目に見えている現実が本当に現実なのか確証が持てず不安なのだという。「たとえばこのベンチ。本当にベンチでしょうか?ベンチは人が座るからベンチです。でも今は誰も座っていない。とすればこれはベンチじゃないと言える。そうしたらこれは今ベンチじゃなくてなんなのでしょうか?」そう言ってサラリーマンはベンチに黒いサインペンでこう書く『ベンチ』。そうすることでこれは間違いなくベンチとなる。人が座ってようと座ってなかろうと、だってベンチと書いてあるのだからベンチなのだ、と。そういってサラリーマンはありとあらゆるものに現実の名称を書いていく。
 家に戻った主人公はその日あったことを締め切りを迎えたショートショートに書こうとする。が、話しのオチが見つからない。するとそのサラリーマンが再び現れ・・・

 どうしてこの話しだけ良く憶えていたのかよくわからない。そしてブックオフでたまたま手に取った本にこの短編が収録されていた。これも巡り合わせだろうな、ということで購入しました。ちょっと嬉しくもあります。

 あ、この日記のオチは特にありません。

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Comment

  1. たらい より:

    火浦功 大好きでした。
    高校生くらいからよく読んでました。ログインも愛読してたし。
    引き合いのも読んでいるうちに思い出しましたよ。。。[E:smile]

  2. kaizuka より:

    火浦功、読んでみますよ。
    当時のログインは面白かったよねぇ。

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