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『紀元前1万年』

公開日: : 映画・テレビ

 衝撃のつまらなさ。こんなつまらない映画を見た記憶は過去2回くらいしかない。つまらない理由は「この監督、結局どんな映画撮りたかったの?」というのがサッパリ理解できないからなのだと思う。とにかく酷いのでネタばれのままでレビューします。

 僕としては「時代考証」とかを最初から放棄しているのは全然良いと思う。そういうのは別にNHKの特集とかでやってくれればいい。別にリアリティや事実を求めてるわけじゃないので。それよりも、冷静に考えれば荒唐無稽であったとしても、映画館の迫力ある大スクリーンと音響を活かして、レイ・ハリーハウゼンのような”古代巨大生物と人間との戦い”とかをやって欲しかった。

 そういうのも冒頭にちょっとあるにはあったけど、ほんの一瞬。映画の中心は英雄譚なのだけど、でも主人公のキャラ像があいまいで感情移入もできないし応援もできない。ヒロインも同様で魅力は何もないし、部族のシャーマンが言うことも全然意味が通らないので失笑でしかない。とにかく人物描写も設定も尋常じゃなく底が浅い。主人公の父なんて本来もうちょっと掘り下げないといけないのに全然触れられていないので、映画全体のストーリーとしても破綻している。

 作品内の世界観もいろんな情報の上澄みだけをすくって流し込んだだけどノッペリとしたもので、バリやチベット、アフリカのもの、ナウシカ(コミックの方)っぽいものなどが適当に配されていて、でもその配置がまだ考え抜かれているならともかく、いかにも「考えもなしにやりました」感が満載で、もう途中からツッコミを入れる気力もなくなりました。

 もちろん主人公とヒロインのラブロマンスとかは、そもそも最初の「愛を育む」段階がバッサリと割愛されているために、2人の間に何があったのかもまったく不明。最後にヒロインが生き返っちゃったりして、その考えのなさ加減はある意味で神レベルだと思う。

 アクションでも英雄譚でもラブロマンスでもなく、時代考証がしっかりしているわけでも、映像的に見ごたえがあるわけでも、ハラハラドキドキするわけでも、新しい発見があるわけでもなく、何もかもが中途半端で、で、冒頭にあるように「結局どんな映画撮りたかったの?」というのが誰にも伝わらないまま映画は終了。劇場で途中退出する人が多かったのも、「ダメだこりゃ」とみんな思ったからでしょうね。まあそうでしょう。

 とにかく酷かった。1800円返してください。今日は帰りに『シンドバッド七回目の冒険』でも借りて、気持ちを落ち着かせようと思います。

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