*

南紀白浜・熊野・伊勢ツーリング(3日目-2・魔女の森の巻)

Bwp

ちょっと怖い話なので苦手な人は飛ばしてください。

 

シトシトと雨が降っている。後で気付いたことだけど、フライシートを止めていたペグが外れていてグラウンドシートに直接雨があたり、その関係でテント内に浸水を許していた模様。

エアマットもなんかシットリ濡れていて気持ち悪い。とはいえ今更どうにもならないし、下は完全に濡れているので、エアマットの上で小さくなりながら猫の様に浅い眠りについていた。

人の喋り声で目が覚める。ぼんやり聞いているとどうやら声は隣のテントから。Rちゃんが寝言を言ってる。正確には意味をなしていない、ランダムな言葉の羅列が無意識に口から流れ出ている感じ。このままなんか面白いセリフでも言わないかな、と思っていると、とたんにRちゃんの声に力が入りこう言う。

「Kさん(僕)、起きてますか?」

慌てて返事する。

「起きてるよ、なに?」

「手が」

え?

「テントに手が入ってきた」

ええぇ?!

慌ててテントから飛び出る。周りは真っ暗。虫の声が響いている。人の気配も無くはないがキャンプ場の芝生を踏みしめる音も聞こえないし、気のせいと言われるとそうかも、と思える。

「最初は蛍光灯みたいな明かりが見えて、人の歩く音が聞こえて、こんな時間に誰だろう、と思っていたら、そうしたらテントの上から手が入って来たんだよ」

とRちゃんは説明する。現実的には Rちゃんのテントにはフライシートがかけてあって外から手が入ってくる余地はほとんどない。ただその説明する声に冗談はまったく含まれていない。

どこかで見た光景がフラッシュバック。そして思いだす。「あぁ、これ、ブレア・ウィッチだ」。

パッケージの写真にもなっているが、このときの彼女らも真っ暗な森でテントを張り、その前のいろんなことから極限状態でいる中、突然複数の子供達の無邪気な喋り声と同時にテントを揺さぶられる。外からの淡い光越しに子供達の手のひらが見え、パニックになった彼女たちは「Oh! myGod!」と泣き叫びながら森の、もっと真っ暗な方へ走り出す。あの光景。

もちろん僕らは極限状態にはないので泣き叫びながら走り出したりはしないけど、とはいえ「絶対手が入ってはこない」とは言えない状況の中でしばらく放心したまま周りを見渡す。もちろん真っ暗だから何も見えたりはしない。

ひとまずRちゃんを落ち着かせてテントに戻す。立場上すぐに寝る訳にもいかずしばらくテント前で様子を見る。ヘッドライトの明かりだけじゃ心もとなくて、自分の背後にランタンをつける。時間は3時45分。彼誰時にはまだ早いがお化けがでるには悪くない時間でもある。

30分くらい、しばらく様子を見て、もう大丈夫かな、と思ってテントに戻る。ここは熊野。霊的なものが降りて来てもおかしくない場所とはいえ、もう何もありませんように、と祈って眠りにつく。深い眠り。そうして3日目が終わる。

ブレア・ウィッチ・プロジェクト デラックス版
クロックワークス (2000/04/28)
売り上げランキング: 35069
おすすめ度の平均: 3.5

5 一部酷評があることも承知しているが
5 謎という名の真実
5 映画として見るべきじゃない

ad

関連記事

『キラキラハッピー ひらけ!ここたま』放送終了に寄せて

僕も妻もキャラものが好きではないこともあり娘にもあまり触れさせないようにしていた。最初はそれで全然よ

記事を読む

ロードグライド(FLTR)のウインドスクリーンをVstreamに替えました

ロードグライド(FLTR)のウインドスクリーンをVstreamに替えました。 先日、素敵な夕焼

記事を読む

あけましておめでとうございます(と今年やりたいこと)

やや出遅れましたが、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。 昨年

記事を読む

母のガラケー契約に付き添ってきて思うこと

正月に帰省したとき、齢70を越えた母が「ケータイが欲しい」と言ってきた。旅行だ町内会だ俳句会だと忙し

記事を読む

no image

お盆に出張で地獄絵図

日ごろあまり暦とかに関係なく仕事している関係で、同僚に「○○関連の出張行くけどいつがいい?」と聞かれ

記事を読む

ad

Comment

  1. R より:

    さくっ、さくっっていう砂利を踏みしめる足音が聞こえてね・・・。
    右のテントの壁に、ヘッドライトのような明かりがあたってゆら~ゆら~って左右にゆれてね。。。
    誰かきたのかなって思ってたら、
    天井のファスナーから手首がはいってきて、手が私をつかもうと動いてるんですよ・・・。
    どうやったらその手から逃れられるかわからなくて
    怖くて声をあげるんだけど、声にならなくて
    警察、警察、って叫び(自分は叫んでるつもり)ながら、携帯電話手にとったけど、電池切れで電源おちてるし。。。
    絶体絶命でした。。。
    あれは・・・夢だったのか・・・。
    思えば、やっぱりあの場所、何かあるかも。
    初日のテンションダウンも・・・ねぇ。。。

  2. kaizuka より:

    お、本人降臨。
    旅、お疲れさまでした。
    そうかあれは寝言じゃなくてパニックの叫び声だったのか。呑気にしててすまん。ケータイはちゃんと充電しておかんとダメだね。
    まあこれに懲りずにまた行きましょう!

  3. あおけん より:

    うわぁ怖い~
    あ~ひとりでテント張っている時に思い出しそう・・・
    外で気配がすると嫌だよね・・・
    北海道であったな・・・北キツネらしかったけど(笑)

  4. kaizuka より:

    今度のキャンプのとき、夜中にテント揺らしにいきますね(笑)
    まあ僕が寝落ちしてなければ、ですが。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ad

  • プロフィール写真
    2003年にブームに乗ってblogを開始、するものの生来の飽きっぽさゆえに、blogを立ち上げては消し、立ち上げては消しを繰り返し、2007年から…。→続きを読む
    follow us in feedly
PAGE TOP ↑